【書評】ホモデウス テクノロジーとサピエンスの未来 人類とAIの未来と歴史を学ぶ意味とは。

どうも、だいちんぱんです。

今年初めの書評は「ホモデウス テクノロジーとサピエンスの未来」について書いていきたいと思います。

この本は「科学と歴史学」を使い、様々な視点から、

  • 人類は何を目指しているのか。
  • 人類の未来はどうなってしまうのか。

ということを大胆かつ現実的に予測している本です。

だいちんぱん
AIってどこまで進化するの?
だいちんぱん
人って何を目指しているの?

という疑問を持っている方にお勧めの一冊になります。

注意
本記事はかなり長文になっているため、「忙しい人のための超要約」だけを読むことをお勧めします。興味が湧いた方は是非最後まで読んでくれるととても嬉しいです。

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忙しい人のための超要約

この本は・・・・

「人類は神を目指していて、AIは人類に取って代わるかもしれない。だからこそ意識や感情を大切にし、科学の行く先に疑問を持て」

という内容の本です。

読書前の知識とこの本を選んだ目的

では、読書前の自分について振り返っていきます。

未読の皆さんが本を手に取る際の参考にしていただければと思います。

知っている知識は?

  • 人の起源 ←サピエンス全史の内容程度
  • テクノロジーや狩猟採集民の生活について(欠片ほどの知識)

どんな目的で?

  • 人類はどうなるのか、を知りたい
  • どのような意味で「神になる」のかを知りたい
  • テクノロジーの進化に漠然とした不安を感じているのでそれを解消したい

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本の概要

引用

人類は自らにとって最悪の敵であり続けた、飢饉と疫病、戦争を克服しつつある。この三つの問題を克服した我々は、今後不死と幸福、神性の獲得を目標とするだろう。人類は自らをアップデートし、ホモ・サピエンスをホモ・デウスに変えるのだ。

ホモデウスでは人類は自らをアップデートし、ホモサピエンス(賢い人という意味)からホモデウス(神人)になると予測しています。

第一部 ホモ・サピエンスが世界を征服する

第二部 ホモ・サピエンスが世界に意味を与える

第三部 ホモ・サピエンスによる制御が不能になる

という三部構成になっており、

第一部では、人類がどのように地球の支配者になったのか

第二部では、人間至上主義は何故流行しているのか

第三部では、人間はAIに乗っ取られてしまうのか

このように、

  • 人間はどのように地球征服し、人の意識の変遷や価値観の変化があったか。
  • 人間は知能に乗っ取られてしまうのでは?
  • 人は更に進化して神になるのでは?

ということを順序立てて解説しています。

著者 ユヴァル・ノア・ハラリ

ユヴァル・ノア・ハラリさんは、イスラエル人歴史学者で、オックスフォード大学にて、博士号を取得し、現在はエルサレムのヘブライ大学で歴史学を教えている方です。

「サピエンス全史」の著者でもあることから、一度は耳にしたことがある方が多いのではないでしょうか。

ハラリさんの著書の面白い点は、考察する際に様々な視点を持って考察すること。

例えば、農作が始まった時、一般には食べ物の供給が安定した。という見方をします。

しかし、ハラリさんは、小麦や米の視点に立ってこれを考えます。

小麦から見れば「人間は必死に世話をしてくれる家畜」になりますよね?

このように様々な視点から物事を捉えて考察しているので、興味が湧き、話に引き込まれます。

一見小難しいことが書いてありそうですが、思ったよりもわかりやすい!というのがハラリさんの著書の特徴です。

内容の考察と要約

長くなりましたが、本題に入ります。

人類は神になろうとしている

飢饉や戦争を克服し、人類が次に目指すもの。それは大きく三つあるとハラリさんは主張していて、

  1. 不死性の獲得
  2. 幸福の獲得
  3. 神性の獲得

を目指していると言っているんですねー。

確かに人間の寿命は医学の発展によってかなり伸びましたよね。日本でも戦後の平均寿命は50歳程度だったのに、今では80歳程度まで延びてきていますからね。

ここまで延びると10年後20年後は100歳なんて当たり前になってくるのかもしれないという予測は簡単にできます。

更に寿命を延ばしたい。延命延命延命…としていったらいつか不死性を獲得しうるかもしれません。

さらに幸福について。皆さんはどんな時に幸福を感じるでしょうか。僕は読書に没頭している時、限界まで筋トレをした時に幸福を感じます。

幸福を感じるときは興奮したり、ゾクゾクしたり、ワクワクしたり、人によって様々だと思いますが、幸福を電気的刺激や薬で再現できるようになる。と主張していて、現に抗うつ剤や精神疾患を治療するための薬を健康な人が使用するケースが多いようです。

悲しいことですが、幸福な時間は続きません。どんなにワクワクしてもその瞬間が永遠に続きはしないですよね。

ですが、永遠ではないからこそ、幸福を求め行動し、進化する。幸福はモチベーションなのではないでしょうか。幸福を簡単に手に入れられるようになった時、人間の概念は変わります。

そして、不死になり、幸福をコントロールする力をつけた人間はどうなるのでしょう。決して死なず、幸福を与えたり、自由に幸福になれるもの。

「神」ですよね。

だから人間はサピエンス→デウス(ゼウス)になるだろう。「神になる時が来るであろう」とこの本では主張しているのです。

AIは人類を家畜化するのか

人の知能をAIが超越した時、AIは人類を家畜化するかもしれない。という寒気がするような予測もされているんですよね。

豚や牛を人類が家畜化したように、AIが人類を家畜化する。もしくは、ホモデウスがホモサピエンスを家畜化するかもしれません。

現在、貧富の格差は広がっていると社会問題になっています。今は資産の格差にとどまっており、人間としての性能は種族の範囲を超えてはいません。しかし、医学やテクノロジーが向上したらどうでしょう。これらを真っ先に利用できる人たち。

それは富裕層です。

高額治療や整形術は費用が掛かるために、現状ではお金持ちが利用しやすい環境にあります。真っ先に最新の技術や医療を使えるのは富裕層、という現実はこれから先も変わらないと考えます。

脳や身体機能をアップデートさせる医療が開発されたとしたら、やはりそれらを最初に利用するのは富裕層です。

つまりこの先の未来では、お金の格差だけではなく、機能面の格差が出来る可能性は非常に高くなり、その差が開けば、人間が人間を家畜にしてしまう事もあり得るのでは?

とハラリさんは警鐘を鳴らしているんです。

AIについても同様に、AIがデータを蓄積し、それらを利用できるとしたら、人間という意識を持った無駄な生物に主導権を持ったままにはしておかないだろう。と主張していているんですよね。

確かにAIは機械である以上、効率を求め、最適解を導き出すでしょう。その結果人類が家畜にされてしまったとしても不思議ではありません。

恐ろしい予測ではありますが、すでに僕たちはグーグルやヤフーなどで自分の知識では足りないこと、わからないことを検索をしていますよね。今は検索結果を見て、その中から必要な情報を取捨選択していますが、近い将来、検索をしたら自動で最適解を導き出すAIが誕生するかもしれません。

僕は自宅でアレクサを使っているのですが、天気や気温を自分で確かめることはなくなりました。その日の天気やスケジュールに合わせた服装を教えてくれたら便利だなーなんて思ってしまいます。

「便利」という感情が僕たちの生活にAIを招き入れ、僕たちを家畜にしてしまうのかもしれませんね。

意識と知能の価値はどちらが上のなんだろうか

だいちんぱん
AIと人間の違いは何だろう?

このような疑問に皆さんは答えられるでしょうか。

真っ先に出てくるもの、それは感情。だと思います。ですが感情は電気的信号に過ぎない。と言われたら?

答えは意識。またの名を

実は今までの研究でも主観的意識つまり心の所在地はいまだに解明されていないそうです。

知能と意識。この二つのものは最近まで関連性のあるものだと言われてきました。

例えば、刑事の勘やプロ将棋士の直感。どちらも知能と意識の二つがあって初めて機能するものだと思われてきましたが、現在はそう考えられてはいないのです。

勘も直感もその人の経験則に過ぎず、知能さえあれば同じ答えを導き出すことが可能だ。と考えられていて、実際、1997年にはAIはチェス選手を打ち負かしています。

AIには意識はない。と考えられているので、知能だけで勝利したとも考えることができます。

知能だけで勝負した時、AIの処理能力に人間は絶対に勝てません。なぜなら人間は経験を全て記憶できませんし、適切な判断が出来ないかもしれません。AIは様々なケースのデータを駆使し、その状況にあった最適解をだすことでしょう。

では、知能と意識では、知能の価値が上なのでしょうか。

知能が高ければ、意識はいらない?

知能と意識の分離が進んだとき、人間社会はどうなるのか。どう変わっていくのか。と予測することが、問題解決に繋がっていく、問題意識を常に向けることが重要だ!とハラリさんは主張しているんです。

問題意識さえあれば対策をとることはできるけれども、知能の問題に対して何故と疑問を向けにくい。

なので、一見わからないようなことにも疑問をもってみよう。何故と聞くことを忘れないようにしよう。そう思うことが人間の強みなのかもしれません。

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感想 印象に残った内容

ここまで読んでいただきありがとうございます。

ここからは感想のパートになります。以下では、読んでみてどう思ったか。どう感じたか。変わったことはあったか。について書いていきます。

歴史を学ぶ意味

引用
歴史の研究は、私たちが通常なら考えない可能性に気づくように仕向けることを何にもまして目指している。歴史学者が過去を研究するのは、過去を繰り返すためではなく、過去から解放されるためなのだ

歴史を学ぶ意味。それは過去の繰り返しから逃れ、新しい未来の可能性を切り開くためだ!というこの主張には心を打たれました。ハッとさせられるというのはまさにこのこと。

中国のことわざでいう温故知新

つまり、ハラリさんがこの本で伝えたいのは、「人の歴史を知ることでこんな未来が待ち受けているかもしれない。この予測通りになるのも、予測を外れるのも、これからの人間の活動次第だよ。」

ということで、歴史を学ぶことの大事さ選択の意味を考えることの大切さを改めて思い知りました。

だいちんぱん
歴史って何のために勉強するの?

と将来子供に聞かれたなら、上記のように答えられる父親になりたいもんですね(笑)。

物語に意味を求める人間

知能と意識の価値。この問題がホモデウスでは一つのテーマになっているように感じました。

実際、どちらの価値が上だとは、簡単に決めることは出来ないと思います。

ですが、僕は敢えて、「意識」の価値を信じたいと思います。

意識があるからこその人間ですし、倫理的に物事を考えられるのは人間だからです。知能のみを持つもの(AI)は常に正解を導くかもしれませんが、それが人間にとっての正解かどうかはわかりません。

何より、意識があるから僕たちは「人生に意味」を見つけようとして、人生をより良くしようと考えます。

少なくとも、僕は意味のない人生なんてゴメンですし、物語に意味がなく、知能がなかったらつまらないです。

なので、この本を読んで、より自分の人生について考えるようになりました。どういった意味を見出したいのか。せっかく人生の意味を考えられる自由主義のもとに生まれたのです。

意味を見出せるなら見つけてみたい。改めてそう思わされました。

読後 変わったこと

以下はホモデウスを読んで僕の考えがどう変わったか。リストです。

  • 意思決定に何故?と疑問をもつことが多くなった
  • 様々な事柄の起源を知りたくなった
  • 他に選択肢はないか?と疑問をもつことが多くなった
  • もっとヒトについて知りたくなった

とまあ、かなり疑問をもつことが多くなったみたいですねえ(笑)。

好奇心はもともと高めなのですが、この本を読んで更に高まった気がします。ホモデウスの内容は衝撃的でしたし、随所でハラリさんの視野の広さ視点転換の幅広さを感じたので、その影響がかなり強かったんだと思います。

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まとめ 温故知新!過去から新しい事を生み出せるのが人間である

いかがでしたでしょうか。今回は「ホモ・デウス テクノロジーとサピエンスの未来」の書評記事でした。

かなり長文となってしまい、自分の要約力の弱さを感じています(泣)。それだけ膨大な情報量が詰め込まれていると言ってもいいかもしれませんが。

ホモデウスは歴史学、経済学、テクノロジーと様々な観点、知識をもって書かれていますので、この一冊を読めば色々な興味が湧くであろうこと必至の本であります。

実際僕も進化について興味を持ちましたし、人の未来について考えるいい機会にもなりました。

人類がここまで進化してきたのは過去から学ぶ力があったからこそ、です。

歴史を学び、未来を予測する。この考えがあれば、選択を迫られるような場面でも、視野を広く保てるんじゃあないでしょうか。

それでは。

参考文献

 

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