どうもだいちんぱんです。
今回は「統計学が最強の学問である」の書評をしていきたいと思います。


といった方にもオススメできる一冊ですので、この記事を読んで興味がでたら是非読んでみてください。
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五秒で読める忙しい人のための超要約
本書は、
「統計学を活用すれば、経験を最大効率で活用することが出来る」
という内容になっています。
本の概要
本書は
第1章 なぜ統計学が最強の学問なのか?
第2章 サンプリングが情報コストを激減させる
第3章 誤差と因果関係が統計学のキモである
第4章 「ランダム化」という最強の武器
第5章 ランダム化ができなかったらどうするか?
第6章 統計家たちの仁義なき戦い
終章 巨人の肩に立つ方法
という構成になっており、統計学とは?を一から学べるほか、何故統計学が大切なのかといった背景の解説もしており、専門用語の解説も含まれているので統計学の入門的な内容が詰め込まれています。
実際私も本書をきっかけに統計学に興味を持てましたし、興味はあるけど手が出せない!みたいにお悩みの方は手に取ってみると良さげです。
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統計学はすべての学問に通ずる
統計学が最強の学問である理由
生物学、経済学、心理学…どんな学問でも、統計学が基礎になっています。
なぜならどんな分野の学問も、学問でなくても、データを集めて分析することで、余計な議論を吹っ飛ばし最速最善の答えを導き出せるからです。
方法を考えるとき、データがあれば余計な会議や議論入りません。しっかりとしたエビデンスさえあれば個人の意見の入り込む余地はないからです。
データを扱う機会は時代が進むにつれて増えてきており、今や医療や政治、教育の世界でも統計学が用いられるくらい普及しきっており、統計リテラシーがあるかないかは死活問題になってきているのです。
全ての学問の基礎にあり、応用を効かせて最速で答えを導き出せる、これが統計学が最強である理由です。
統計リテラシーがあれば経験以上のものを手にすることが出来る
人は経験や勘を頼りに選択を行いがちですが、これらはかなりの部分で歪みがあると言えるでしょう。
なぜなら記憶というものは曖昧で、都合のいいように記憶したり、刺激が強いものだけを記憶したり…
全てを経験しているように見えて、覚えていることにはかなりの誤差があるものです。しかし多くの人はこの経験を頼りにして行動しています。なので失敗した原因がわからず、失敗したままになってしますことすらあります。
そこで統計学の出番です。記憶ではなく記録。つまりデータを用いることで経験以上の情報を手に入れることができます。しかも個人のものに限らず、多数の人間のデータを活用することが出来るんです。
なので統計学を学ぶことで、大多数の人間の経験を学び活用することもできるわけです。
メタアナリシスと系統的レビュー
エビデンス、つまり科学的証拠の中にもヒエラルキーがあります。
例えば専門家の個人的見解や動物実験。これらはエビデンスのなかでも下位に属するものたちです。
なぜなら条件が現実とはかけ離れていたり、主観でしかないからです。ではどんなエビデンスが上位にくるのでしょうか。
それがメタアナリシスと系統的レビューです。
系統的レビューは条件を揃えた複数の実験結果をまとめ、そこから結果を導き出す方法です。これにより、多数の研究から証拠を見つけられるので、誤差も少なくかつ現実的で非常に確度が高いと言えるでしょう。
メタアナリシスもほぼ同義で、複数のランダム化比較試験結果や観察研究結果の解析結果をさらに解析してまとめ上げる方法です。ここまでくると得られた結果は、世の中や人間の真理、一つの答えだと言っても過言ではないレベルです。
感想と気づき
失敗を活かすための学問
統計学というものに初めて触れてみて感じたのは、これは経験や失敗を無駄にしないための学問だなということです。
世の中には多くのデータが存在しますがそれらすべては多くのひとの経験がもとになっています。そしてそれらから意味を見出し活用するのが統計学。なので非常に実用的かつ前向きな学問だなと感じました。
失敗は怖いことですが、それは価値のあるデータです。統計学を学んでいくことで、積極的に失敗できるようになり、失敗から学べるようになり、最善のチャレンジを繰り返すことが出来るようになるんじゃないかなーと。
メンタル的にも、この学問を学ぶ事は良さそうです。普通にデータ活用としても知っていて損はありませんしね。早く学んでおきたかったなあ。
先人たちの知恵を活用する
かの有名なニュートンはこんな言葉を残したそうです。
「私が遠くを見通せるのだとしたら、それは巨人の肩に立っていたからだ」
巨人というのは先人たちのことです。ニュートンですら先人たちに学び、その上で自分の考えを構築してきたことがこの言葉からわかると思います。
ニュートンほどの天才が先人から学んでいるのに私たちは先人から学ばないというのは非常におこがましいことではないでしょうか。すでに数多の実験が行われそれらを解析するメタ分析の結果も多数発表されています。
ここから学ばずしてなにを学ぶのかと。
世に情報はたくさんありますが、統計学の知見を利用し取捨選択をすることで、より自分に合った情報を集め、それらを試していく。そしてその経験をもとに自分専用のデータを蓄積していこうかなと思っております。
最善の方法はすでに世にあるのかもしれない
ここ100年の間で数え切れないほどの実験が行われ、その結果も公表されています。なのでもしかしたら世の心理、つまり最善の答えはすでに見つかっているのかもしれません。
例えば、最高の体調でとりあげられたような、進化心理学に基づく健康方法。最高の体調の内容でもあるこれらの情報は多くの論文をあつめメタ分析や系統的レビューの結果を更に著者がまとめ上げ、実践しやすい形に落とし込んだものです。
このほかにも探せば、色々なメタ分析や確度の高いエビデンスを見つけることが出来るんじゃないでしょうか。様々な悩みはありますが、それらを解決する答えはすでに出ていて、日の目を浴びないだけかもしれないんです。
本書にはエビデンスの見つけ方も紹介されているので、早速試してみようかと思っている次第。
しかし、メタ分析や系統的レビューは日本語のものはかなり少ないんだとか…
私は英語が未熟なので、気合入れて学びなおさないといけませんなあ…
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まとめ
今回は「統計学が最強の学問である」の書評でした。
統計学が重要でパワフルな学問であるとは感じていたんですが、数学的な話も多いのかなーと敬遠しておりました。しかし本書は数学的になりすぎず、統計学の良さ、必要性を解説しているので非常にわかりやすく読み進めることが出来ました。
本書をきっかけに統計学を学んでみたいと思っているくらいに、心を動かされた一冊でした。
なにより経験を活用できることは最大の利点だなあと。人生長いですし、自分の経験も他人の経験も吸収して生きていけたらいいなあ。
それでは。